2013年9月25日水曜日

2013.9.25 志を立てる

今日のJ2の道徳の授業では,『理想の実現』を主題としました。
歌手としてデビューし,高い評価を得て不動の地位を築いた本田美奈子.さんの生き方についての教材を用いました。
(↑.が付いていること知ってました?)


新人賞を総なめにした彼女がアイドルを脱し,ミュージカルに挑戦し,そしてその課程において,踊りが下手でも笑われても最前列でトレーニングする。そんなチャレンジ精神,そして恥をかいてでも努力する姿がとても印象的でした。
「チャレンジって,チャンスなんだって思う」
「1つの山を乗り越えれば,今度はもっと高い山を目指したくなる。低い山にはもうあまり魅力を感じなくなるんです」
これをまさに実行した人ですね。すばらしい人だと思います。
残念ながら白血病を患いこの世を去ってしまいました。
公共広告機構(AC)のCMに流れていたあの「アメイジング・グレイス」は病室で録音されたことを知り,ちょっと鳥肌立ちました。
病気の状態であんな歌が歌えるなんてすごいですね。


本田美奈子.さんの生き方の話をしつつ,

小さい子どもは,恥を知らずに恥をかく。
君たちは,恥を知って,恥を恐れ,恥をかけない。
もう少ししたら,恥を知って,恥を恐れるけど,恥をかけるようになる。
もっとすごい人になると,恥を知り,恥を恐れずに,恥をかけるようになる。

「授業では間違っていいって先生は言うよね?恥ずかしいと思ってばっかりじゃ何も成長せんよ。今,恥をかいて本番で恥をかかなくすればいいじゃん。それが難しいのは分かっているけど,一歩踏み出す勇気は持って欲しい。」

生徒たちは,じ~っと話を聞いてくれていました。


そしてここから本題。

「ずいぶん前になるけど,君たちの学年からこんなことをするからね,ちゃんと考えておいてね,と言ったのがあるよね~?」
と生徒たちに尋ねると,
「ファミリー制!」とか「HOSHOサポート!」と発言。

「違う違う,なんとか式だって」とヒントを与えると,
「入学式!」「卒業式!」
など,「2年生って言ってるでしょうが!」
と全く答えが出ない状況。


中2といえば14歳。
そうです。『立志式』です。
鵬翔中学校では今年度から立志式を行うことにしました。

そこで今日は事前指導として,
橋本左内が15歳(数え年で)のときに書き記した「啓発録」について話をしました。
橋本左内という人物は幕末の志士です。


橋本左内が中学2年生と同じ学年で書いた内容が,次の5つ。

一  去稚心(稚心を去れ):子どもじみた甘えを脱却せよ。

二 振気 (気を振るえ):人に負けまいと強く決意せよ。

三 立志 (志を立てよ):自分の目標を揺ぎなく定め、ひたすら精進せよ。

四 勉学 (学に勉めよ):優れた人物の立派な行いを見習い、実行せよ。

五 択交 (交友を択ぶ):自分の向上につながる友を択(えら)べ。


武士社会といえば15歳で元服,大人となるわけですから当たり前に心得ておくことなのでしょうが,橋本左内は「自分は何をしてもおろそかで、注意が行き届かず、しかも弱々しくてぬるい性格であるため、いくら勉強しても進歩がないように思う。一体、自分はどうしてこんなに駄目なんだろう。そう思うと情けなくてたまらない・・・」
と自分のことを語ったそうです。
なかなか中2の年代で言える言葉ではないですよね・・・

ここまで立派なことを言えとは言いませんが,将来の目標や自らの生き方を,この立志式という人生の節目において誓ってほしいと思います。
J2諸君,期待しているぞ!