2015年4月30日木曜日

2015.4.30 話はせずに

新しい環境で友達が増えてくると、気になることの一つに、友達の誕生日があるのではないでしょうか。
1年生のホームルームでは、誕生日を題材にした活動が行われていました。

それは、クラスのメンバーを同じ誕生月のグループに分けるというもの。
ただし、グループ分けにはたった一つ、

「話をしたり、紙に書いたりしてはいけない」

というルールがありました。

最初はお互いの様子をうかがっていますが…
少しずつ身振り手振りが増えてきました
グループ分けができるまであと少し!

人がコミュニケーションをとるときには、
  言語=文字や言葉など
  聴覚=声のトーンや大きさ、速さ
  視覚=表情や身振り手振り、動きなど
の3つの情報を使っています。
今回のルールでは視覚の情報だけでコミュニケーションをとることになります。
伝える側は、より大きな動きをしたり、他の人が見て分かりやすい伝え方をしなければいけません。
尋ねる側は、相手や周りをよく観察しないと、自分に対して一生懸命に伝えてくれていることを見逃します。
子どもたちは、それぞれに身振り手振りで一生懸命に伝えていました。そしてようやく誕生月ごとにグループができました。

グループの月の名前は、習いたての英語を使って書いています。


誕生月のグループ分けが出来たら、グループ内で生まれた日を確認します。このときも話などは一切しません。
先ほどと同じくグループ内でコミュニケーションをとっていました。
それぞれ工夫をしながら、どうにか全員を誕生日順に並べることができました。

本当に静かな中での活動でしたが、みんな、伝える楽しさや、相手の伝えたいことを正しく理解できたときの喜びを感じているようでした。

ところで、メールやラインなどは言語情報だけしかもちません。
つまり、どのような気持ちで送ったにしても、受け取った側には書いてあることがすべて。
「冗談のつもり」とか「傷つけるつもりはなかった」とか、そういった部分は受け手には一切伝わりません。
よくよく考えなければ、本当に怖いものです。

お互いを本当に理解しようと思うなら、やはり面と向かって話をするのが一番ですね。